青山 清志 さん・敦子 さん

早期退職後にカナダへ移住し、コロナ禍をきっかけに15年暮らしたカナダを離れ、2022年10月に美瑛町に移住した青山ご夫妻。移住のきっかけや美瑛での暮らしについてインタビューしました。
美瑛町へ移住したきっかけは?
もし日本へ帰ることがあれば、カナダで住んでいたプリンスエドワード島の丘とブリティッシュコロンビア州の山の景色を両方思い出すことができる美瑛が良いと、ずっと決めていました。
移住前にどのような準備をしましたか?
セカンドライフなので、心配事は住まいのことと知り合いや友人をつくれるか、環境のことが主でした。住まいに関しては借家や中古住宅の購入なども検討しましたが、地価が手ごろだったので土地を購入して家を建てる選択をしました。カナダに住んでいたので、全ての情報はインターネットに頼りました。土地を探し不動産エージェントと連絡を取り、工務店もインターネットで探して見積もりを取り、全てを決めてから土地と工務店の契約のため、移住半年前に美瑛を訪れました。いずれ車を運転しなくなっても徒歩圏内に病院や郵便局、銀行、真知の施設があるほうが良いと考え、市街地に土地を決めました。
移住前と移住後で変化したことはありますか?
ごく普通の勤め人だった私達が全く違う環境のカナダへ移住したときから、私達はどんな環境にも順応し、自分達のライフスタイルを貫くことに慣れていたように思います。美瑛へ移住してからも違和感なく溶け込めた気がしていて、日々快適に過ごしています。北国の人達は心優しく、日中あまり車が走っていない街中の静けさも、心が落ち着く要因ではないかと思っています。
▲人生初の家庭菜園を始めた清志さん。土づくり、肥料、苗や種の植え付け、作物の手入れ、収穫全て大成功!! トウモロコシ、ナスなどいろいろ育てています。
▲絵画サークル「美瑛町ぱれっとの会」で活動する敦子さんの制作スペース。敦子さんは絵画のほか、すずらん大学やボランティア活動にも参加しています。
美瑛町の良いところを教えてください。
丘や山の風景に憧れて来ましたので、それらについて語る必要もないほど堪能しています。住んでみて感じたことは、出会う人みんな人柄がよく、移住者に対して垣根が高かったり、濃い人間関係を押し付けてくることのない心地よい環境です。学校帰りの子ども達が「こんにちは」と挨拶してくれて、それだけでうれしくなります。小さな町でも日常生活はスムーズにできて、旭川へ出れば何でもそろう。空港も近いので、本州へのアクセスが容易な点も気に入っています。
▲「美瑛町すずらん大学」は60歳以上を対象にしたシニアカレッジ。子育てを終えた世代の移住者が地元の同年代の人と交流できる貴重な場となっています。
移住を検討している方へメッセージをお願いします。
2年近く暮らして思うのは、北海道生活は12月から3月までの冬を除けば、他の季節は本州以南と変わりません。通信販売の配達が関東地方なら翌日、北海道なら2日かかるくらいの違いです。むしろ小さくまとまった町で、自然が厳しいがゆえに人々が助け合う気持ちを育んできた、北国の心暖かい人々と暮らすことがいかにストレスフリーな生活であるかを是非、体験してほしいです。関東地方と比べると別格の冬の寒さと雪ですが、室内の暖かさは断然北海道が勝ります。要は雪を楽しめるかどうかです。

▲冬はスノーシューで雪原を歩いたり、レベルに合わせたスキーを楽しめる美瑛。清志さん曰く、「実は冬が一番楽しいかもしれません。」とのこと。